歯科医療コラム

小児歯科で押さえつけてでも治療はすべき?

歯科ブログ

2024.02.12

こんにちは、箕面市牧落オートバックス前のヨコヤマ歯科です。

今回はお子さんへの歯科治療についてお話しします。

治療が難しいお子さんを押さえつけて治療するイメージをお持ちのかたはいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は小児歯科で押さえつけて治療を行うのか。
また行わないとしたら、歯医者さんが苦手なお子さんに対してどのような対処法をするのか、についてお伝えしていきます。

基本的には押さえつけて治療することはない

基本的にはおさえつけて治療することはおすすめしません。

最近では押さえつけて治療するような医院さんはほとんどありませんが、昔の歯医者さんは多くがそのようなイメージがあるかもしれません。

体を押さえつけて治療をしても、お子さんが口を動かしてしまえば変なところに器具が当たってしまったり、精密な治療ができずに早期に治療のやり直しの必要がでてくるからです。

もしおさえつけて乳歯のむし歯を何とか終えたとしても
その治療の結果として子供が歯科医院を嫌いになってしまい

歯科医院に通わなくなり
チェックをうけていないので知らないうちにまた新しいむし歯ができても
歯科医院に行きたくないからギリギリまで治療にこない

そうすると処置としてより大掛かりな治療をしないといけなくなるので
更に歯科医院が嫌いになるという負の治療のループを
起こしてしまうことになりかねません。

まずは慣れるまでトレーニング

現在の小児歯科では無理やり治療することはせず、歯医者に慣れるようにまずはトレーニングを行います。

多くのお子さんは最初からスムーズに治療を受けることはできません。
まずは

・診療チェアに1人で座れる
・一緒に歯ブラシの練習をする
・バキュームなど診療器材に触れてみる
・水の出ない機械でクリーニングしてみる
・水や空気のでる機械でクリーニングしてみる

このようにお子さん一人ひとりに合わせてステップアップでトレーニングを行うことで
歯科に対して苦手意識を持たずに診療を行うことが可能です。

そのため。歯科治療を行うことができる年齢は
一般的には3歳以上という医院が多いです。

むし歯の進行止め処置をしようすることも

年齢が幼かったり、意思疎通が困難、トレーニングを行っても治療が難しい場合は
むし歯の進行止めを使用する場合もあります。

進行止めを使用した場合はトレーニングを続けながら
治療ができるまで成長を待つこととなります。

むし歯の進行止め(サホライド)はむし歯の進行を抑制できる反面
塗った部分が黒く変色するというデメリットがあります。

小児歯科専門医へ紹介する

トレーニングを繰り返しても治療が難しいと判断した場合は
大学病院や小児歯科専門医院を紹介する場合もあります。

小児歯科専門医は他の医院で治療が難しい小児患者や発達障害の患者さんが集まり治療を行う場です。

ですが数がそこまで多くなく、遠くまで通う必要がある、予約がとりにくいということが多いので
一般的にはかかりつけの医院で治療を行えるように頑張ることが多いです。

さいごに

現在では多くの歯科医院が治療が難しい小児の治療はトレーニングを行ってから
治療にチャレンジという形をとっています。

ただし、年齢やお子さんのコミュニケーションレベル。お口の状態によっては他院への紹介が必要になることもあります。

当院ではお子さんができる限り楽しく歯科医院に通えるように
トレーニングを積んでから治療を行い、一緒に治療を成功させて
お子さんが自信をもてるようにサポートしていきます。

一番大切なことは

何かあってから歯科医院を受診するのではなく
健康なお口に育てるためにも定期的に歯科医院に通うようにすることです。

日々の生活に歯科医院というものがもっと身近な存在でいられるように
安心して通える医院作りを目指していきます。

何かお困りのこと、気になることなどありましたら、遠慮なくご相談ください。

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