歯周病の治療で歯石を取るときにチクチクするのはなぜ?歯科衛生士が徹底解説

2025.01.13
歯石取りでチクチクするのはなぜ?
こんにちは。
箕面市牧落オートバックス前、ヨコヤマ歯科の歯科衛生士の横山です。
歯石取り(スケーリング)は、歯科医院で受けるケアの中でも一般的な治療の一つです。
しかし、多くの方が「歯石取りは痛い」「チクチクする」と感じることがあります。このチクチク感や痛みはなぜ発生するのでしょうか?
今回は、歯石取りでのチクチク感の原因や、その軽減方法について詳しく解説します。
1. 歯石とは?
歯石は、歯垢(プラーク)が長時間放置され、唾液中のカルシウムやリン酸と結合して硬化したものです。歯石ができると、ブラッシングでは簡単に取り除けなくなり、歯科医院でのスケーリングが必要になります。
歯石には以下の2種類があります:
•歯肉縁上歯石:歯茎より上に見える歯石
•歯肉縁下歯石:歯茎の下に隠れている歯石
特に歯肉縁下歯石は歯周病の原因となりやすいため、定期的な除去が重要です。
2. 歯石取りでチクチクする原因
歯石取りでのチクチク感や痛みにはいくつかの要因があります。
(1) 歯茎の炎症
歯石が長期間溜まると、歯茎が炎症を起こしやすくなります。炎症がある状態では、歯茎が敏感になり、スケーラー(歯石を取る器具)が当たるとチクチクした痛みを感じることがあります。
(2) 歯石の硬さと位置
歯石が深い位置にある場合や、硬くなりすぎている場合、除去には力が必要です。この過程で歯茎や歯の表面に刺激が加わり、痛みや不快感を引き起こします。
(3) 知覚過敏
歯石が除去されると、歯の表面にあるエナメル質が直接露出することがあります。また、歯茎が下がっている場合は歯の根元が露出し、冷たい空気やスケーラーの刺激に敏感に反応することがあります。
(4) 個人差
痛みの感じ方には個人差があります。同じ処置でも「痛い」と感じる人と「全く気にならない」と感じる人がいます。
3. チクチク感を軽減する方法
歯石取りを快適に受けるためには、以下のポイントを押さえることが大切です。
(1) 定期的なクリーニング
歯石が溜まりすぎると除去が難しくなり、痛みを感じやすくなります。定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、歯石が硬化する前に取り除けます。
(2) 歯磨きの徹底
正しい歯磨き方法で歯垢をしっかりと取り除くことで、歯石の形成を予防できます。特に歯と歯茎の境目を丁寧に磨くことが重要です。
(3) 歯周病治療
歯周病が進行していると、歯茎が腫れやすく、歯石取りが痛く感じられることがあります。必要に応じて歯周病治療を受け、歯茎の健康を取り戻すことが大切です。
(4) 麻酔の活用
どうしても痛みが強い場合は、局所麻酔を使用することで痛みを抑えることができます。歯科医に遠慮せず相談しましょう。
4. 歯石取り後のケア
歯石取り後、しばらく歯や歯茎が敏感になることがあります。
以下のようなアフターケアを行いましょう。
•柔らかい歯ブラシを使用する:刺激を減らし、歯茎の回復を助けます。
•うがい薬を使用する:炎症や感染を予防します。
•適切なフッ素ケア:知覚過敏の緩和に役立ちます。
5. まとめ
歯石取りでチクチクする原因は、歯茎の炎症や知覚過敏など、さまざまな要因が絡み合っています。しかし、適切なケアと予防を行うことで、痛みや不快感を軽減することが可能です。
定期的に歯科医院を訪れ、歯と歯茎の健康を保つことが、痛みを感じずに歯石取りを受けるための最善策です。
「歯石取りが怖い」と感じている方も、ぜひ歯科医師に相談し、安心して治療を受けてください。
このように、痛みの原因と対処法を知ることで、歯石取りへの不安を軽減できるはずです。
疑問や不安がある場合は、お気軽にヨコヤマ歯科までお尋ねください。