意外に知らない、犬歯(けんし)のこと|役割・八重歯との違い・治療法
歯科ブログ
2026.02.02
こんにちは。
箕面市牧落オートバックス前、ヨコヤマ歯科の保育士の岡本です🍀
「犬歯(けんし)」という名前は聞いたことがあっても、実際にどんな役割があるのか、そしてなぜ八重歯になりやすいのかを正しく理解している方は意外と少ないものです。今回は、犬歯の基礎知識から噛み合わせとの関係、そして矯正治療のポイントまで、歯科医師の立場からわかりやすく解説します。
目次
■ 犬歯とは?基本の「き」
犬歯とは前歯と奥歯の間にある、鋭い先端を持つ歯のことです。前から数えて3番目に位置し、上下左右に1本ずつ、合計で4本あります(犬歯は永久歯・乳歯に共通する3番目の歯です)。特徴としては、他の歯に比べて歯根が長く、噛む力に耐える形状をしている点です。
しばしば「八重歯」と混同されることがありますが、八重歯は犬歯が本来の位置から外側に飛び出している状態を指す歯並びの異常であり、犬歯そのものの名称ではありません。
■ 犬歯の役割とは
噛み合わせのガイド(犬歯誘導)
犬歯が噛み合うことで、顎を横に動かした際のガイドとなり、奥歯が強くすり減るのを防ぎます。これを「犬歯誘導」と呼び、噛み合わせ全体のバランスに深く関わっています。もし犬歯が欠けたり位置がズレたりすると、他の歯に過剰な力がかかり、歯の破折や顎関節症につながることがあります。
食べ物を捕らえ・噛み切る
犬歯は形状的に繊維質の多い食材や噛み切りにくい食べ物を捉えやすく、咀嚼をスムーズにする役割も担います。
顔貌・美しさへの影響
犬歯は口元の外側に位置するため、笑顔の印象に大きく影響します。正しい位置で機能している犬歯は、健康的でバランスの良いスマイルラインに寄与します。逆に位置がズレていると、歯列全体の印象が変わってしまうこともあります。
■ 八重歯と犬歯はどう違う?
「八重歯」とは歯並びが外側に飛び出した状態を指し、必ずしも犬歯だけが八重歯になるわけではありません。ただし、犬歯は永久歯の中でも生えてくるのが遅く、スペース不足や顎の大きさとのバランスで正しい位置に入れないことが多く、結果として八重歯になりやすい歯でもあります。
そのため「八重歯=犬歯」という誤解が生まれがちですが、正確には犬歯という種類の歯が歯列から外れた状態=八重歯なのです。
■ なぜ犬歯が八重歯・位置不正になるのか?
犬歯が正しい位置に並ばない原因は主に以下です
・顎の骨のスペースが不足している
・生え変わりのタイミングのズレ
・遺伝的な歯や顎のサイズの不均衡
・日常的な癖(舌の癖・口呼吸など)が影響
特に永久歯への生え変わりの際、乳犬歯が長く残っているとそのスペースを埋めてしまい、犬歯が外側へ飛び出すことがあります。
■ 放置するとどうなる?リスクと治療法
八重歯のまま放置すると、以下のような問題が起こる可能性があります
・歯ブラシが届きにくく虫歯・歯周病のリスクが高まる
・不適切な噛み合わせで顎や奥歯に負担がかかる
・口元の自己イメージに影響することがある
治療は、矯正治療によって犬歯を正しい位置に移動させ、機能と見た目を改善することが基本です。マウスピース矯正・ワイヤー矯正など患者さんの希望や状態に応じた選択が可能です。
■ 最後に|犬歯は「見た目以上に重要な歯」
見た目で注目されがちな犬歯ですが、噛み合わせのバランス・咀嚼機能・歯列全体の健康を守る重要な役割を持っています。八重歯を「チャームポイント」と考える人もいますが、機能的リスクを理解したうえで、必要に応じて専門的な相談を受けることが大切です。
気になることがあれば、お気軽にご予約ください✨


