歯科医療コラム

歯が欠けてしまったらどうしよう。。原因と具体的な対策方法を解説します。

医院ブログ

2024.12.16

ヨコヤマ歯科の中田です🌿いつもご覧いただきありがとうございます。

本日は歯が欠けてしまった場合の原因と対策を紹介します。

歯は硬いものですが、硬いがゆえに衝撃によって欠けやすい性質があります。

ただ、健全な歯が欠けるケースはほとんどなく、多くはなんらかの原因が潜んでいるものです。

今回は、歯が欠けた時の原因と対処法についてのお話をお伝えしていきます。

欠けの原因

ではまず欠ける原因について見ていきましょう。

1.虫歯

虫歯は歯が溶ける症状で、最初にエナメル質を溶かし、続いて象牙質を溶かします。

象牙質は内側に存在しますが、柔らかい性質から最初に溶けるのです。

そして、歯の内部が空洞になり、硬い食べ物を食べた時などに欠けやすくなります。

2.歯ぎしり・食いしばり

これらは就寝中に起こることが多いです。

無意識のうちに行われるため気付くのが難しいですが、起床時に歯に痛みを感じるようであれば、これらが行われている可能性があります。

また、TCHという歯を接触させる癖のある方も、歯に負担をかける原因になります。

3.外傷

鉄棒で遊んでいて、誤って歯をぶつけてしまったなど、子どもは外傷により歯を欠けさせるケースが少なくありません。

強い衝撃が加わるので欠けが大きくなりやすく、時に破折や脱臼することもあります。

4.酸蝕歯

飲食をして口内が酸性に傾くと、エナメル質が柔らかくなります。

すると、歯ぎしりや食いしばりによるダメージがより大きくなり、歯を欠けさせる原因になるのです。

また、砂糖が多く含まれた飲料も、同様に歯を溶かすので要注意です。

 

歯の欠けの対処法

では、欠けた時にはどう対処すれば良いのでしょうか。

 

・軽度の欠け

歯というのは、たとえわずかであっても欠けると目立つものです。

また、虫歯になる、染みるなどの症状も発生しがちです。

そのため、痛みがまったくない状態であっても放置しないようにしましょう。

歯の欠けは、たとえ軽度であっても自分では対処ができません。

 

そこで、歯科の保険診療を受けてください。

プラスチックのレジンを充填し、欠けた部分を修復すれば完了です。

欠けがまだ小範囲であれば、その部分にだけアプローチすれば治せます。

歯を削らなくても済むため、歯全体の強度はそれほど下がりません。

 

・中度の欠け

歯の欠けが中度になると、レジン充填だけで対応するのは困難です。

こうした場合は、被せ物をして欠けた部分をカバーします。

 

保険診療であれば補綴治療で治すのが一般的です。

金属フレームにプラスチックを重ねたものを被せる方法になります。

奥歯で欠けが発生した場合の保険診療は、銀歯やプラスチック歯を被せます。

詰め物で治す場合は銀素材になり、選択できる素材には制限があるのが特徴です。

 

保険外の自由診療の場合は、自分の好きな素材を選択できます。

被せ物で対処する場合は、一般的にオールセラミック冠が用いられます。

奥歯の欠けにおいては、セラミック冠やセラミックインレーが一般的です。

 

セラミック素材は陶器と非常に似ており、安全かつ審美性が優れています。

至近距離から歯を見られても、被せ物や詰め物だとわからないのが特徴です。

そのため、保険診療の歯から審美目的で自由診療の歯に入れ替える方が少なくありません。

 

・重度の欠け

欠けが大きい場合は、歯全体に冠を被せる必要性があります。

神経を残せるのであれば、残しつつ処置を施します。

神経が露出している場合は、神経を取り除く根管治療が必要です。

歯というのは、神経を除去すると弱くなる性質があります。

こうした歯は、欠けよりも重度な破折を招く可能性があるため、まず土台から固めなくてはいけません。

それから全体に被せ物をして強度を確保します。

 

歯が破折したら

骨縁下組織に影響するほどの破折では、歯を保存するのが困難になります。

そのため抜歯が必要になりますが、抜歯して放置しておくのも問題です。

歯は1本なくなるだけで周りの歯にも悪影響を及ぼすからです。

強烈な違和感が生じるだけでなく、噛み合わせまで悪化してしまいます。

すると、関係のない歯まで刺激が加わり、立て続けに歯を失うことになりかねません。

 

そこで、噛み合わせを改善するために、入れ歯やブリッジ、インプラント治療などを行います。

歯は欠けが大きくなるほど、治療に高度な技術が必要になります。

破折レベルになると対応が難しい歯科も出てくるため、歯科を選ぶ時は治療実績を調べておく必要があるでしょう。

 

歯が脱臼した時は

脱臼が生じるのは関節だけではなく、実は歯でも起こり得ます。

例えば交通事故やスポーツをした時に転倒し、歯に大きな衝撃が加わることで起こります。

脱臼した歯は、少しでも健全な状態を維持するため、保存液に浸けておきましょう。

用意できない場合は、生理食塩水や牛乳を活用してください。

そのうえで、かかりつけ医に事情を話して歯を再殖しましょう。

 

接着剤を使用して歯を固定する時は、痛みや腫れが発生するはずです。

それを抑えるためには、鎮痛剤が用いられます。

脱臼による対処は早ければ早いほど良く、遅れると歯を失うことになりかねないので注意が必要です。

まとめ

歯の欠けは自分では対処ができないため、欠けた部分には触れず、できるだけ速やかに受診してください。

「ヨコヤマ歯科」では、歯の欠けに関する相談も受けています。
また、詰め物をご検討の際、しっかり相談のお時間を設けていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

 

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