歯科医療コラム

お子さんの5人に1人!?「エナメル質形成不全」について

歯科ブログ

2023.08.31

こんにちは。
大阪府箕面市牧落に2023年12月開院のヨコヤマ歯科の横山です。

本日は歯の生え変わりの時期のお子さんをお持ちのお母さん必見!!
5人に1人のお子さんにあるともいわれている
エナメル質形成不全についてです。

エナメル質形成不全とは

歯はエナメル質、象牙質、セメント質、歯髄(歯の神経)
から構成されます。

その中で最も硬い外側のエナメル質が何らかの原因で
上手に作られなくて歯がやわらかい状態で生えてくることを
エナメル質形成不全といいます。

エナメル質形成不全になった歯は
表面が茶色く一見むし歯のように見えることもありますが
生えてすぐからこの状態です。
また前歯では白っぽくなることもあります。

学校検診でむし歯じゃないのに
いつもひっかかるお子さんの多くは
このエナメル質形成不全のことが多いです。

エナメル質形成不全の原因

○1から2本部分的に形成不全が起こっている場合は

・幼少時に転んだ、ぶつけた外傷の影響
・乳歯のむし歯が進行したことにより、歯の根の先の膿の影響

が考えられます。

○広範囲にわらい形成不全がある場合は

・遺伝性のもの
・妊娠中の母体の栄養不足、服薬等の影響
・お子さん自身の体の病気や服薬、栄養失調
・早産

などが原因になると言われています。

特に最近では美白ブームの影響もあり、妊娠中の日光浴が不足している影響でビタミンD不足になりそれが原因でカルシウムの代謝に影響が出て、エナメル質形成不全になるお子さんが増えているようです。

エナメル質形成不全の治療

エナメル質形成不全の歯はやわらかく、むし歯のリスクが高くなるのでまずはむし歯になりにくい食生活習慣を徹底する必要があります。

また加えて歯をむし歯から守るために歯質強化するという目的でフッ素を使用することもとても効果的です。

また歯がやわらかかくなるだけでなく、欠けてしまったり、凹んでしまったりしている場合は物が詰まってむし歯のリスクが上がってしまいますのでプラスチックの薬で形を整えたりすることもあります。

まとめ

エナメル質は歯をむし歯から守ってくれる頑丈なバリアのような物です。
エナメル質形成不全になるとそのバリアが弱くなるイメージです。

もしお子さんの歯がエナメル質形成不全で生えてきても
そこまで悲観することはありません。
むし歯になりにくいお口の環境、生活環境(規則正しい生活、食事の時間や甘味のコントロール)をしっかりしていればリスクは減らせます。

またフッ素は歯を強くするためにとても効果的です
上手に活用してむし歯菌を寄せ付けない
丈夫な歯を手に入れましょう!!

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