歯科医療コラム

口呼吸になってませんか?“鼻呼吸”で守るお口とカラダの健康について解説します。

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2025.11.04

こんにちは。箕面市牧落オートバックス前のヨコヤマ歯科、歯科衛生士の徳田です💫

私たちは無意識に息をしていますが、どこから息をしているか ― 鼻か口か ― で、お口やカラダの健康に大きな差が出ることをご存じでしょうか。
特にお子さまは、成長期ゆえに「鼻呼吸かどうか」が、将来のお口の環境、歯並び、全身の健康を左右する大切な習慣となります。

今回は、鼻呼吸のメリットを分かりやすくご紹介します。

1.鼻呼吸とは?口呼吸との違い

鼻から息を吸って吐く「鼻呼吸」は、鼻腔(鼻の通り道)の粘膜や鼻毛で外気のホコリ・ウイルス・アレルゲンをブロックしつつ、空気を適度に温め・加湿して肺に届けます。

一方、口呼吸では、このフィルター機能や加湿・加温機能が働きにくいため、口やのどが乾燥しやすく、虫歯・歯周病・口臭のリスクが高まります。

2.鼻呼吸がもたらす3つの大きなメリット

1)口内環境の改善・むし歯・歯周病予防

鼻呼吸により口が閉じやすく、唾液の分泌も保たれやすいため、口の中が乾燥しにくくなります。唾液には自浄・殺菌作用があるため、むし歯や歯周病・口臭を防ぐうえで強い味方です。 特にお子さまでは、口をポカンと開けたままで過ごす“お口ポカン”状態が習慣化すると、唾液の働きが減り、こうしたトラブルリスクが上がります。

2)呼吸・全身機能のサポート(酸素・免疫・睡眠)

鼻呼吸では、ゆっくり深い呼吸が促され、副交感神経が働きやすくなり、リラックス状態や深い睡眠が期待できます。 さらに、鼻腔で産生・供給される一酸化窒素が血管・気道を拡げ、酸素が全身に行き渡りやすい状態を作ります。 また、鼻のフィルター機能が異物・ウイルスの侵入を防ぐことで、感染症やアレルギーのリスクも軽減されると言われています。

3)成長期のお子さま/顔・歯並びへのプラス効果

鼻呼吸を継続することで、鼻腔に適度な空気抵抗や圧力がかかり、上顎の成長を前方に促す作用があるとされます。 そのため、顎の成長がしっかりと行われ、歯の並びや顔立ちにも好影響が期待できます。逆に口呼吸が習慣化すると、上顎が下方・後方へ成長してしまい、歯並びが悪くなったり、面長な顔立ちになる可能性も指摘されています。 お子さまの将来のお口の健康と顔立ちを守る観点からも“鼻呼吸”はぜひ意識したい習慣です。

3.日常で鼻呼吸を習慣にするためのポイント

  • 唇を閉じ、鼻で息を吸うことを意識する:何気なく口が開いてしまっている“お口ポカン”を防ぎましょう。
  • 姿勢を整える:前かがみ・猫背・あごが前に出た姿勢は呼吸が浅くなりがちです。正しい姿勢で鼻呼吸を意識的に。 
  • 鼻の通りを良くするケア:アレルギー性鼻炎・鼻づまり・風邪などで鼻が詰まりがちなら、耳鼻科などで相談しましょう。鼻が通らないと自然と口呼吸になってしまいます。 
  • 就寝中の習慣チェック:寝ている間に口が開いてしまいがちな方には、口閉じテープの活用なども一案です。 

4.まとめ:当院でチェックしたい“お口ポカン”や呼吸習慣

“鼻呼吸”は、ただ息を吸う方法を変えるだけで、お口の健康・歯並び・全身の体調・睡眠の質など多方面に良い影響を与えます。特にお子さまでは、成長過程での呼吸習慣がその後のお口の状態に響きます。当院では、小児歯科・一般歯科ともに「お口が開いていないか」「鼻で呼吸できているか」を観察しています。ご自身やお子さまで“お口ポカン”が気になる方、最近口が乾く・いびきをかく・鼻が詰まりやすいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。鼻呼吸を習慣にして、健やかなお口と笑顔あふれる毎日を守りましょう。

お子さんの歯並び

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