歯科医療コラム

キシリトールガムの効果的な噛み方|むし歯予防に本当に効かせるためのポイント

歯科ブログ

2025.04.13

初めまして!
4月よりヨコヤマ歯科に入職しました歯科衛生士の徳田です🌟

近年、「キシリトールガム」がむし歯予防に効果的であることは広く知られるようになってきました。しかし、ただ何となく噛んでいるだけでは、せっかくの効果を最大限に引き出すことはできません。
今回は、歯科医の視点から「キシリトールガムの効果的な噛み方」について詳しく解説します。

キシリトールガムとは?

キシリトールは、白樺やトウモロコシの芯などから抽出される天然由来の甘味料です。砂糖と同程度の甘さを持ちながら、むし歯の原因となる酸をつくらないという特徴があります。さらに、むし歯菌(特にミュータンス菌)の活動を弱める効果があるとされ、むし歯予防に効果的な成分として世界中で利用されています。

なぜ「噛み方」が大事なのか?

「キシリトールガムを噛めばむし歯予防になる」というのは半分正解で、正しい噛み方を実践することで、その効果を何倍にも高めることができます。 反対に、誤ったタイミングや短時間の咀嚼では、十分な予防効果が得られないこともあります。

キシリトールガムの効果的な噛み方のポイント

1. 1日3回、食後に噛むのがベスト

食後は口の中が酸性に傾き、歯が溶けやすい状態(脱灰)になります。キシリトールガムを噛むことで唾液の分泌が促進され、口腔内が中性に近づき再石灰化が促されます。毎食後すぐに5~10分程度噛むことが、むし歯予防には非常に効果的です。

2. 1回につき5分〜10分はしっかり噛む

短時間でガムを出してしまう方もいますが、キシリトールの効果を十分に発揮するには少なくとも5分以上、理想的には10分ほど噛むことが推奨されます。長く噛むことで、唾液の量が増え、再石灰化がしっかりと進みます。

3. 100%キシリトール使用のガムを選ぶ

市販のキシリトールガムの中には、実際にはキシリトールが少量しか含まれていない製品もあります。パッケージに「甘味料としてキシリトール100%使用」と記載されている製品を選ぶことがポイントです。 糖類が混ざっている場合、逆にむし歯のリスクが高まることもあるため注意しましょう。

4. 就寝前の噛み方にも工夫を

夕食後や就寝前にキシリトールガムを噛むことで、夜間のむし歯リスクを軽減できます。寝ている間は唾液の分泌が減るため、寝る前に口腔内の環境を整えておくことが重要です。 ただし、就寝中に噛んだまま眠るのは避けましょう。

キシリトールガムだけでむし歯は防げるの?

キシリトールガムは確かに効果的ですが、あくまでも「補助的なむし歯予防ツール」です。歯磨きやフロス、定期的な歯科検診と組み合わせて活用することで、より高い予防効果が得られます。

まとめ

「キシリトールガムの効果的な噛み方」を実践することで、むし歯予防の効果を最大限に引き出すことができます。食後に毎回、5〜10分しっかり噛むこと、100%キシリトール使用の製品を選ぶことなど、小さな習慣が歯の健康を大きく守ります。当院でも、むし歯予防の一環としてキシリトールの活用を推奨しておりますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

Page top