歯科医療コラム

当院で行う小児矯正(予防矯正)の手法について解説します。

医院ブログ

2024.02.18

こんにちは、箕面市牧落オートバックス前のヨコヤマ歯科です。
先日開業時から参加している小児矯正セミナーに参加してきました。
4ヶ月にわたり東京で行われているセミナーに通い、今回はその最終日でした。
ORT矯正という予防矯正の考え方、手法について簡単にお話しします。

ORT矯正とは

ORT(オルト)矯正とは
ORTとはOral Root Therapyの略で
単に歯並びを治すだけではなく
歯並びが悪くなった根本原因に対してアプローチして
治療していく小児矯正の手法です。

どういった治療をするの?

ORT矯正は
歯並びが悪くなった根本原因に対してアプローチする方法です。
ではなぜ歯並びは悪くなるのでしょうか?
歯並びは口周りの筋肉のバランスの乱れで悪くなります。

・間違った飲み込み方
・口呼吸
・お口ポカン
・全身姿勢の乱れ
・鼻づまり
・舌の誤った使い方

これらがあると歯並びが乱れる原因になります。

ORT矯正ではこれらの問題を装置を使いながら
トレーニングを行うことで改善し
さらになぜこのような間違った筋肉のバランスの問題が
起きてしまうかの根本的な問題の解決を行います。

他の矯正の手法との違いは?

色んな矯正の方法がありますが
ORT矯正の特徴は歯並びが悪くなった結果だけでなく
問題の根本原因に対してアプローチするものです。

顎の成長が不足した結果として歯が並ばなくなるのですが
なぜ顎の成長が不足したのかを
鼻の問題、睡眠の問題、出生時の状況を考慮し
問題の原因を総合的に診断していくことがこの治療の大きな特徴です。

歯並びが悪く、顎が小さいから装置で顎を広げるだけでは
そもそも顎の成長を妨げた原因が除去できていないので
後戻りを起こすことになります。

そうならないためにも根本的な原因へのアプローチは必要不可欠と考えます。

何歳くらいから行うのか?

基本的に装置を使い矯正治療としてスタートするベストタイミングは
上下の前歯の生え変わりが起こる時期です。
個人差はありますが6歳から8歳くらいになります。
それくらいの時期に上顎(お顔)の成長のピークがくるので
そこに合わせて治療する事が一番有効です。

6歳未満の赤ちゃんや幼児などの時期でも適切に
お口の機能の発達をサポートできるように正しく管理していくことが大切です。

最近では健康保険制度で子供のお口の機能の問題「口腔機能発達不全」
に対して治療を行うことが可能になりました。

食生活の欧米化や便利の育児グッズの開発が
子供の本来獲得すべきお口の機能を奪ってしまっているのです。

ORT矯正の欠点

先ほど述べたように上顎の成長のピークとなる6から8歳が適応なので
それ以上の年齢になってしまうと治療の効果は下がってしまうことです。
ただしそれ以上の年齢であっても
しっかりとトレーニングをすれば改善できることもありますので
一概に年齢で区切るということはありません。

もう一つの欠点としてはトレーニングをしない場合に治りが悪い事です。
ORT矯正は医院と子供、お母さんが一丸となって行うものです。
自宅でのトレーニングも必要になります。
そこをどれだけ頑張れるかが治療の大きな肝となります。

まとめ

以上、簡単にORT矯正をご紹介しました。
全ての歯並びの問題は

「口呼吸」と「低位舌(舌を上顎につけれない)」

から起こると言われています。
多くのお子さんがこのような状態になってしまってるのですが

お子さんによって

どうして口呼吸になっているのか
どうして舌が上手に使えないのか

原因は様々です。

また口呼吸や舌の問題は睡眠の問題につながり
成長や発達、発育の問題にも大きく影響してしまいます。

お子さんにこんなことありませんか?

・歯並びが気になる
・睡眠中にいびきをする
・歯ぎしりをする
・滑舌が悪い
・姿勢が悪い
・お口がポカンとしている

これらは全て口呼吸、舌の問題と大きく関係しています。
気になる方は当院にご相談ください。

全国の医院から集まった一緒に勉強した医院の皆さん
楽しく熱く教えてくださったインストラクターの皆さん
僕にこの矯正の手法を教えてくれた栄田先生

ありがとうございました!!

 

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